三ツ星シェフのひとりごと

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料理人が一人前になり店を出すにはどのくらいの修行が必要なのか?

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飲食店経営経験のある筆者の独断です。

業態によって変わってくると思いますが、約10年は必要なのではないでしょうか。

かなり前になりますが、ホリエモンこと堀江貴文さんが「寿司職人が何年も修行するのはバカ」と論じていました。

堀江貴文「ストレスフリーな毎日をすごすため、僕が常に心がけている"ある教訓"」 人間関係には賞味期限がある | PRESIDENT  Online(プレジデントオンライン)

長い間修行を積み重ねて得た技術は何事にも代えがたい価値がある、なんていうのは偏見で、今では寿司の専門学校があって簡単に技術を習得出来ると言うのです。

確かに、学校でレシピをもらってその通りにすれば、似たような物は作れるようになるでしょう。

寿司は「飯炊き3年、握り8年」とよく言われます。

この言葉には、下働きを重ねて先輩の技術を盗み、人間的にも成長するにはこのくらいの時間が必要だという意味も含まれているのです。

また、食材は決して同じ物とは限りません。

時期、産地によって調理方法を変える事も必要でしょう。

そして、食材への目利きや知識も必要となります。

今では、オープンキッチンというスタイルが多くなりましたが、寿司屋はほぼカウンターを挟んでお客様と対峙しなければなりません。

食材だけではなく生産者や食器、装飾品の作家さん、歴史にも知識がなければ、お客様を満足させられる会話すら出来ないのではないでしょうか。

確かに、手先が器用でセンスがあれば、それなりのお店は出来るでしょう。

30年続けている寿司職人と専門学校を卒業した3年目の寿司職人、あなたはどちらの方が握ったお寿司を食べたいですか?

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